
待ちにまった天然ビワマスが琵琶湖から到着!全長46cmの1.1kgもの。西日本の美味いサケ科の代表格として、主観的にサツキマスと比較。まずは体型、サツキマスよりほっそりしている(同じ体長で考えると細長い)。取り寄せたのは刺し網で漁獲された個体。

サツキマスと比べるとハラスは薄い。サツキマスで例えるなら35cmで500g級の厚さです。

性別は雄。いぶし銀のマスクがかっちょいいです。サツキマスやサクラマスと比べると顔が丸いんですね。

半身にすると鮮やかな赤身。サツキマスはもっと赤身が薄いオレンジ色をしている。脂質含量の違いかと推察。

脂のさしは細かく入っているが、切り身にした時の筋の太さはサツキマスやサクラマスより太いかなという印象(マスノノスケやニジマスに似ている)。全体的な脂の乗りはサツキマスほどではなく、標準的なサクラマス程度?という印象。
そして早速賞味したら・・・絶句しました。

まずは刺身。歯ごたえはプリっとし、歯切れはサクっとしてサツキマスに極めて近い感触。
醤油をつけずに口に含む。舌に乗せた時の味(甘み)はサツキマスほど強くなく、噛めば噛むほど味が出るタイプ。
甘みはサツキマスより弱いが香りが強い、餌の甲殻類由来の香り(アナンデールヨコエビ)と思われる。身質は水っぽくなく、しっかりしている(サツキマスが唯一かなわない点、捌いた時の印象とは違う)。

そして驚いたのが何の変哲もない、ただの切り身の焼き。甘塩を打って3時間ほど冷蔵で置いたもの。
箸を入れると身離れがよく(海の魚かと錯覚!)、ホクっとしている。サツキマスのように焼いたら水分と脂が一緒に流れ出ることがなく、上品な甘みを含んだ脂が閉じ込められていた。焼いている時の様子で比較すると、サツキはグリルで焼くと落ちた脂から発火するが、ビワマスは切り身の辺縁やハラスでブシュブシュと音を立てる程度で下に落ちない。
水分が切り身にとどまるので、焼いても甘い香りが保たれ美味しい脂が口中に拡がりました(恐れいりました・・・サツキとは比べられない)。きっと水分と脂の含有バランスが良いのでしょう。
西日本にこれだけ美味いサケ科が居るとは嬉しい驚きでした。これで私的な美味い鮭鱒ランキングが入れ替わりました。生で食べるならサツキマス、焼いて食べるならビワマスが美味い!、と私は思う(これからは毎年お取り寄せして食べマス)。
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